せっかくウクレレを始めようと思っても様々な心配と障壁でウクレレを始める決心がつかない方、または始めてみたものの壁にぶつかってすぐにやめてしまいウクレレを押し入れの中にしまっている人の良くある心配と障壁について6つに分けてみました。
音楽の才能が無いとあきらめる
今この文章をお読みの方はたぶん「ウクレレには興味があるけど私には音楽的才能がないからウクレレはできないよ。」と思っておられる方や、「私のウクレレが上達しないのは音楽的才能がないからだ」と悩んでおられ、半ばあきらめモードに入っておられる方がたくさんいらっしゃるかもしれません。
そもそも「音楽的な才能」ってなんでしょうか?
日本の代表的なピアニストの梯さんは小さいころに一度聴いた曲を子供用ピアノで正確に演奏できたといいますし、同じく日本の代表的なギタリストの村治佳織さんは小さい時からのギターの練習の結果、左と右の手の指の長さが違っているということです。こういった方々の素晴らしい音感や時間感覚、音楽の記憶力や感性などなどは私たち音楽を専門に勉強してこなかった人間にはとてもかなわないモノがあります。(あって当然ですね。)
才能のある人がさらに研さんを重ね、人生で一番多感な時を音楽に捧げ、その中でさらに卓越した「選ばれし者」だけが多くの人が集まるコンサートで演奏でき、CD発売ができるのでしょう。私達はその音楽を普段何も考えずに消費しているわけです。
ある脳科学者が人生で3000時間をかけて獲得した能力は価値ある能力になるという研究を発表したそうですが、残念なことに私たちは今までの人生で別なものに3000時間以上の時間を費やしてきました。勉強、仕事、家事、育児等、いまさら音楽の才能を磨こうとしてもとても取り返しがつきません。
しかし、トップマラソンランナーがいて多くの市民ランナーがいるように私たちは『ウクレレの達人』はさっさと才能のある人に任せて『ウクレレを楽しむ達人』をめざせばいいのではないでしょうか。
『市民ウクレレ』や『ウクレレを楽しむ達人』ならば誰でもなれるような気がしませんか?しかも10人いれば10通りの達人がいてもおかしくないと思います。
才能が無くても市民ウクレレの意気がある!
音楽を楽しむことや表現することそのことこそが素晴らしいことです。音楽は「選ばれし者」だけのものではありません。目指せ、『ウクレレを楽しむ達人』
歳だからとあきらめる
「音楽的スキーマ」と「音楽を俯瞰で捉える能力」があなたを導く
カナダの認知心理学者のダニエル・J・レヴィチンという人は、その人の音楽の能力を決めるのはその人の「音楽的スキーマ」だと言っています。すなわちその人が小さい時から無意識に聴いていた様々な音楽の記憶力が大切だというのです。 私たちは母親から赤ちゃんの時に童謡を聴かされたり、テレビ・ラジオで様々な音楽を耳にしたり、お店のBGMで無意識のうちに多くの音楽を聴いています。日本の著名な作曲家であり編曲家の久石譲さんも音楽家の能力はその人の音楽の記憶力で決まると言っています。
その点シニア世代の方々は人生を通して多くの音楽に接してきた音楽の記憶という強みがあるだけでなく、曲を練習するときに「この曲は起承転結の構成になっている」とか「メロディーに規則がある」などと俯瞰した視点で物事を捉えることが出来る能力があるのが強みです。
そして忘れてはならないことがあります。それは、
音楽に関する能力は「後天的な努力で音楽の能力を育てる事が出来る」ということです。音楽(ウクレレ)に対する情熱と努力、楽しむ心があれば誰でもウクレレは上達します。
あなたのウクレレを導いてくれるのはあなたご自身の「音楽的スキーマ」と「シニア世代ならではの能力」です。ですからウクレレを始める年齢に関係はありません。
ウクレレを始める今のあなたの年齢こそが「ウクレレ適齢期」です
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